

新規開発された電源供給回路
Strataの開発にあたり、最も多くの時間を費やしたのが電源回路です。Strata用に新規開発したカスタム品のEIコアトランスを中心に、アナログ回路、デジタル回路、Gain Cell回路、ヘッドホンアンプ回路それぞれに、リニアリティーに優れた電源供給を実現しました。特に、アナログ回路は、デジタル回路から発生するデジタルノイズやスイッチングノイズが回り込まないよう細心の注意が払われ、デジタル回路からは、ほぼ完全に隔離されています。また、このリニアリティーに優れた電源回路は、ICE Powerの最新Dクラスアンプモジュール: ICE Edgeへも適格に電源を供給しています、高域特性に優れたICE Edgeは、この理想的な電源環境のもと、ICE Edge用にアップデートされた新設計のAnalog Cellを通すことで、さらにクリアーな音像と定位、拡がりのあるサウンドステージを展開します。また、コンデンサーやレギュレーター回路もStrata向けに新規開発。音質評価の高いオーディオ用低容量ESRコンデンサーを新規採用するなど、回路設計を一新しています。


豊富な機能と適格な信号処理を実現したプリアンプ部
高いコストパフォーマンスで、好評を博しているGain Cell Dacのテクノロジーをプリアンプ部に搭載。PS Audioの代表的な技術であるDigital Lensの最新版や、ボリウムを電圧で可変させるGain Cell Technologyを採用、バランス入力 x 1を含むアナログ入力 x3系統、デジタル入力 3 ( I2S x 1, TOS x 1, Coax x 1) と豊富な入力端子を備えています。


更に進化を遂げた ‘New’ Digital Lens 機能
デジタルオーディオの欠点とされていたジッター、ノイズ、時間軸上のゆらぎ、ディスクドライブから派生するエラー等から、デジタル信号を解放させることに成功したdigital Lens機能を更に進化させています。8年間に及ぶ調査と2年の開発をかけて、digital Lensが進化。’New’ digital Lensは、入力信号を適格に分析するFPGAから送り込まれた信号データをRAM, セミコンダクターと微小なデーターマークを呼び出すことができるデータ出力処理回路の組み合わせにより、更なる高速度信号処理を実現しました。これにより、デジタル信号の分析と再構成の精度が格段に上がり、ジッター、ノイズ、時間軸上のゆらぎ、そして、それらに派生するエラーからデジタルで記録された音楽信号を解放します。また、Digital Lensの動作は、上位モデルDirectStream Dac にも採用されている固定式スーパーロージッタークロックにより、コントロールされています。
その他の特徴
Gain Cell Technology
PS Audio Paul会長が2000年代に開発し特許を取得したGain Cell Technologyが進化。ボリウムの可変を、ボリウム素子ではなく、電圧可変回路によって増減させるため、ボリウム素子による音色や精度に左右されない、よりシンプルな回路構成を実現しています。Gainの可変によるボリウムレベルの可変は、スタジオのコンソールミキサー等で採用されている手法であり、Gainを可変させることにより、回路上のボリウム専用の回路が不要となり、回路の短縮化を実現、音質の劣化等の懸念が最小限となるため、ハイエンドクラスのプリメインアンプ製品と双璧のスペックと音質を実現しています。各入力回路もアナログタイプを使い高音質化を実現、Gain Cell Technologyを中心としたプリアンプ部の出力段の回路の強化により、パワーアンプ回路基板まで、オーディオ信号を最高のコンディションで到達させています。
Native Modeを搭載
全てのデジタル信号は、Digital Lens内にある「Native Mode」を経由して、Digital Lensへ入力されます。このPS Audioオリジナルテクノロジーはサンプリングレートコンバーターをスキップすることにより、音質の純度や鮮度に一層の効果が表れます。サンプリングレートンバーターは、ジッターの低減等の機能的な貢献は大きい反面、音質上のデメリットが大きいため、Gain Cell DACでは、Native Modeを採用し、純度、鮮度に優れた音楽信号をFPGAへと送り込み、New Digital Lensでジッターの低減を図っています。
Digital filters を搭載
接続する機器やスピーカー、設置している部屋にあわせて、最適な音場を提供する3種類のdigital filtersを搭載しています。
出力段にはパッシブタイプのアナログフィルターを採用
高性能のPassiveタイプのアナログフィルターを出力段に採用、一般的に広く使われているアクティブフィルターの代わりに、パッシブタイプを採用することにより、電位差を受けにくいので、情感豊かで、拡がりのある音場を構築することが出来ます。
A synchronous USB
DSDACでも採用されているXMOS採用のA synchronousテクノロジーをUSBターミナルに採用。USBターミナルの高音質化を実現しています。
ヘッドホンターミナル
SPDIF 2系統、TOS 1系統、USB 1系統、I2S 1系統の豊富なデジタル入力のほか、アナログ入力(RCA:アンバランス) 3系統、バランス入力 1系統を搭載、プリアンプとしての機能を一層充実させています。ヘッドホンターミナル(標準)を搭載、高出力ヘッドホン回路を個別に設計。Strataの優れた音質をヘッドホンでもお楽しみ頂けます。
高性能ネットワーク機能
高性能ネットワーク機能を搭載。DirectStream DacのオプションであるNetwork Bridgeと同レベルの安定したネットワーク再生を実現します。
新規開発された Analog Cell Technology
パワーアンプの設計で一番重要なのは、入力段の電圧と出力段の電流をどのようにしてお互いに補完していくか、になります。Strataのパワーアンプ段は、プリアンプ部からの信号を受ける入力段にあたる回路にAnalog Cell Technologyを搭載。ICE Edgeの特性に合わせて、Analog cellも再設計されています。音場の大きさや表情に大きな影響を持つ入力段回路にclass A 回路をディファレンシャルに設置し、音場の広がりや深み、ボーカルの目を見張るような生々しさ、ICE Edgeの特徴である高域表現の豊さを表現します。
Class D アンプを搭載
音楽のリニアリティーを左右する出力段には、ICE Powerの最新モジュールICE Edgeを採用。Dクラスアンプの課題であった高周波特性を大幅に改善しており、Analog CellもICE Edgeの特性に合わせて改良を加え、高域の優れた表現力がお楽しみ頂けるほか、高域特性は100kHzまで、伸長しています。さらに、MOS-FETの特性を揃えた上でアッセンブルしているので、抜群のリニアリティーをも獲得しています。
デザイン性を重視したスリムな筐体
インテリアとしても映えるスリムな筐体を実現、フルスペックの仕様を搭載しながらも、最新のテクノロジーとオーディオパーツを使いオーディオ機器らしい設計と最新機器ならではの能率を同時に実現しています。